実は…の話
前回の、馴れ初めの裏話というか
前回も書いた通り、私と彼が付き合いはじめた頃、彼にはまだ他に女の子がいました。
たぶらかしていたわけでも、騙そうとしていたわけでもないんです。
まあ結果その通りだけども。
彼は、幼少から愛情に飢えて育ったそうです。
そのためか、人から受ける親切や愛をどう受け取っていいか分からず、どう喜んでいいかもわからないと。
でも、私からの気持ちを受けて、一緒に居たいと思ったと語ってくれました。
でも!じゃあなんで別れてくれないの?
そう言うと、
思い出が…
そう呟いで大声で泣き出してしまいました。
その瞬間私のなかでブチィ!!!と理性が切れた音がして憤怒の感情で埋め尽くされたのを覚えています。
なにを甘いこと抜かしているんだコイツは
と思いました
きっと、その彼女はいい子だったんでしょう。
彼に沢山の愛情をくれたのだと推測しました。
だから、そんな彼女を裏切ってしまうような自分の気持ちにどう説明をつければ良いのかわからないのだろう。
私は勝手に想像しました。彼女を恨んだことも、忌々しく思ったこともありません。これはほんと。
そして同時に、
こんな不器用な人に辛い選択をさせてしまっているな、と悲しくもなりました。
でも、今のままでは彼女も、私も、ただの二股かけられた惨めな女です。
選べない、辛すぎるから、
新しい形をとらないか?
3人で幸せにならないか?
そう提案もされました
しかし、私にはそれが無理なことがわかっていました。彼女はとても独占欲が強いと、輝くんや周りから聞かされたからです。
不審に思った彼女が私を詮索してくるようになりました。
各SNSに彼女らしき人物からの閲覧、
私の友達の湊ちゃんにも連絡が入ったそうです。
事態は大事になりつつありました。
湊ちゃんは、
輝くんに激怒しました。
私の友達を傷つけるようなことをしないでほしい
と怒ってくれました。
海くんも、
あまりにも責任感がなさすぎる、男なら責任持った言動しろよ
と叱ってくれたそうです。
男だから、女だからという凝った意見は持ち合わせていませんが、彼の無責任な言動で私も彼女も惨めな"女"になっていることは明らかです。
私を好きと言ってくれた時に、もう彼女とは別れるものだと思って、行動してしまった私にも大いに非があります。
ですが、選択することを拒み、自分自身も相手も陥れるようなことをしてしまったのは彼自身です。
私は、心を鬼にして彼に
別れられないのなら、これ以上関係を続けられないから縁を切る
と言いました。
このまま彼を許して2番目の女であり続けても、
誰の為にもならないと思ったからです。
もしかしたら、彼は私を選んでくれると信じていたのかもしれません。
至極傲慢ですね。
しかし私はやっと、真っ当な私に戻れた気がしました。
自分の品位は自分で守らなければならないと思いました。
2番目の女で黙ってニコニコしていられるほど私はお人好しではないと自分に言い聞かせました。
その時は彼の言動を信じられないと思っていましたが、
一切を断ち切り、然るべき決断をすることができた彼を今は誇りに思います。
彼が成長した瞬間を見ました。
私も一緒に成長したいと思いました。
だから今も一緒にいられるのだと
思ったりしています。
でもすごーく疲れた経験だった!もうしたくない!笑笑
後から笑い話にできればいいかなあと
ではサラバ